税理士変更

税理士変更のタイミングを間違ったことで税務調査が来た事例

2021年5月23日

税理士を変更したいけど、いつでもいいの?最適なタイミングとかあるの?

とお悩みですか?

じつは、税理士変更は、タイミングが重要で、間接的に税務調査に影響することもあります。

なぜなら、決算前に税理士変更すると決算・税務申告が遅れたり、
税理士が決まっていない時点で前の税理士との契約を解除すると新旧の税理士同士で情報が共有されないからです。

税務の実務に通算18年従事して、税理士変更のケースも数多く経験した私が体験談も交えながら解説しています。

この記事の内容

この記事では、税理士変更のベストなタイミング、その際の注意点について解説しています。

この記事を読むメリット

この記事を読むと、無駄なくリスクなく税理士変更して、理想の税理士との契約までの一歩が踏み出せます。

結論は、
税理士変更のタイミングは決算日後3ヶ月以降で、次の税理士を決めてからがベストです。

税理士変更のタイミング

税理士変更のタイミングは、決算日後3ヶ月以降がベストです。
できれば、決算日後3ヶ月以降でできるだけ早いほうが、よりベストです。

というのは、

法人だと、決算日後2ヶ月以内に税務申告があります。個人事業であれば、決算日後およそ3ヶ月(確定申告期限:翌年の3月15日)で確定申告があります。

この税務申告の時期に税理士変更するのは、決算が遅れ、その影響で税務申告書の提出、税金の納付が遅れ、ペナルティを受けるリスクが高まるので、避けるべきです。

税理士変更後、関与する税理士としては、新しい関与先なので、決算までにはできるだけ期間があった方がよいです。

その間に、事業の状況、財務状況、経理の状況などを把握でき、税務会計処理によるミスを減らすことができるからなんですね。

なので決算日後3ヶ月以降でできるだけ早いほうがベストです。

税理士変更は次の税理士が決まってから実行

税理士変更で、既存の税理士を解約して、次の税理士が決まっていない間は顧問税理士が不在です。

その間に税務調査が来ると立ち会う税理士がいなくなります。

もちろん、その税務調査から新たに税理士と契約することも可能ですが、

引継ぎ書類が不十分で税務調査対策ができない

という問題が生じます。

税理士変更で、新しい税理士として関与する場合、税務調査対策として、過年度にどんな申告をしたかが重要になります。

決算書、総勘定元帳、請求書、領収書なども大事ですが、税務署に提出した申告書の控えは特に大事です。

この申告書の控えは、添付書類があればその添付書類も重要です。

 

税理士変更の際、次の税理士が決まっていれば、その税理士からどんな書類が必要かを聞くことで、現在契約の税理士に依頼して、書類を入手することができます。

ところが、次の税理士が決まる前に解約してしまうと、書類の引継ぎが不十分です。
解約して、しばらく時を経るとタイミング的に言いづらいこともあります。

この辺はなかなかイメージがつかないと思いますので、私の実体験をもとに次章で説明します。

税理士変更で税務調査から関与した事例

これは、私が税理士事務所勤務時代の体験談です。

ある飲食店を経営する関与先から、個人の歯科医師さんを紹介されました。

経緯は、以前の税理士さんと契約を解除し、次の税理士が決まっていない中、税務署から税務調査の連絡が入ったとのことで、その立ち会いから関与してほしいというものでした。

この歯科医師さんと税理士さんは仲違いしたようで、連絡もとっておらず、過去に提出した申告書の控えの受領なども不十分な状態でした。

申告書の添付書類の添付漏れが原因の税務調査

あとから調査官にから聞いた話ですが、
じつは、この税務調査の引き金となったのは、ある書類の添付漏れでした。

添付もれとなった書類がこちらの「所得税青色申告決算書付表」です。医師や歯科医師の確定申告書に添付する付表です。

 

国税庁:所得税青色申告決算書付表

こんな「付表」がそんなに大事なの?と思いますよね。

この「付表」のポイントは、社会保険診療報酬と自由診療報酬の内訳が記載されているところなんです。医師・歯科医師は、収入のほとんどが社会保険診療報酬です。

社会保険診療報酬は、窓口で患者負担分を現金でもらって社会保険で負担する分を後日指定の口座に振り込まれる仕組みです。

そして、銀行口座を通すためにゴマかしがききません。

ところが自由診療報酬は、患者が全額負担なので、窓口で現金で収受されます。こっちはゴマかしやすいんですね。

そこで、税務署はこの自由診療報酬を着目するわけなんです。

それにしても、この付表の添付漏れがそんなに悪いことなの?

と思いますよね。

人間なんで、添付し忘れることもあるし。

税務署は、こういった重要な書類の添付漏れを「忘れてるのかなぁ」、「知らなかったのかなぁ」と好意的に見てはくれません。

どう見るかというと、

「出せない」、「隠したい」事実があるのではないか?

という風に見ます。

それで、「事実を確認したい」ということから税務調査に至ったというわけです。

幸い、この税務調査では、大した追徴課税などもなく、軽微なものがいくつかあったので、その修正申告というかたちで終了でした。

この添付漏れの真意、
実際は、前の税理士さんの申告のことなので、「知らなかった」のか「忘れていたのか」定かではありません。

ただ、もし前の税理士さんとの解約後、すぐに関与となっていれば、
税務署提出書類の控えの一式くらいは入手できていたはずなので、「所得税青色申告決算書付表」の未提出は確認できたと思います。

そうすれば、後から改めて「付表」のみ提出もできたでしょうし、それによる税務調査は回避できたかもしれません。

仮に税務調査になっても対策は可能だったと思います。

まとめ

税理士変更のタイミングは決算日後3ヶ月以降で、次の税理士を決めてからがベストです。

特に「次の税理士が決まっていないのに解約」すると税務調査などで困ることが想定されます。「税理士と合わない」と思ったら解約する前に次の税理士を探しておきましょう。

今の税理士になんて断ろうかな?と悩んでいたら、コチラの記事を参考にしてください。

また、税理士選びを間違うと、何度も税理士変更をしなくてはいけなくなります。多くの人が気づいていない税理士の選び方について、コチラの記事でくわしく解説しています。

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