確定申告 税理士

✎確定申告の税理士費用が実質無料になるカラクリ

2020年3月7日

これは個人事業の方のみに限定されることですが、税理士に確定申告を依頼すれば、その税理士費用が実質無料とすることができます。

この記事でわかること

税理士に確定申告を依頼して、税理士費用を実質無料にする"カラクリ"がわかります。また、確定申告を税理士に依頼することで『なぜ、税務調査を受けるリスクが減るか』といった他のメリットもわかります。

税務実務に通算18年従事した元ベテラン税理士事務所職員の私が、税理士側の視点もまじえて解説します。

安くなった理由をくわしく見る

確定申告の税理士費用を経費にして、その税理士費用を実質無料にするには、「青色申告特別控除」を使う必要があります。

青色申告特別控除

この「青色申告特別控除」というのは、事業所得のある人か不動産の貸付を事業規模でやっている人しか適用できません。

この「青色申告特別控除」を適用するには、税務署に申請をして、複式簿記で帳簿をつける必要があります。

複式簿記による記帳

複式簿記というのは、取引を借方、貸方にわけて一定の勘定科目を使って記録することです。たとえば、タクシー代780円を現金で支払ったという場合には以下のようになります。

 

複式簿記で記帳すると何ができるかというと、決算書がつくれるようになります。

所得税の確定申告の場合、個人事業用の決算書である「青色申告決算書」という下図のような4枚の書類を確定申告書に添付するのが「青色申告特別控除」を受ける要件でもあります。

 

事業主用

青色申告特別控除を適用すると、どれほど税金に違いが出てくるかというと、
個人事業で、売上が年間500万円で経費が年間250万円かかったとして、シミュレーションしてみます。

売上が500万円だとして、経費が250万円なら、儲けである所得は250万円になります。ここに「青色申告特別控除」を適用すると、所得は65万円控除されて、185万円になります。

所得税は、正確にはこのあと各種の所得控除を引きますが、便宜上ここでは、この段階で所得税をかけるとします。所得税は下表のように、所得が増えるごとに税率を大きくなります。

住民税は、所得の多寡に関係なく、一律10%です。国民健康保険料は、自治体によって計算が異なりますが、概ね所得の14%程度だとして、計算してみると、、、

【所得 250万円の場合】

区分 負担額
所得税 10% - 97,500円 152,500円
住民税 10% 250,000円
国民健康保険 14% 350,000円
合計 752,500円

 

【所得 185万円の場合】

区分 負担額
所得税 5% 92,500円
住民税 10% 185,000円
国民健康保険 14% 259,000円
合計 536,500円

 

青色申告特別控除を使わずに申告した場合、所得が250万円の場合は、所得税、住民税、国民健康保険料の合計の負担額は、752,500円
青色申告特別控除を使うと、所得が65万円控除されて、185万円になるので、所得税、住民税、国民健康保険料の合計の負担額は、536,500円となります。

そしてその差額は、216,000円です。仮に税理士費用が20万円かかったとしても、税理士に依頼して、青色申告特別控除を使って申告するほうが得になります。

さらに、所得税は所得が多くなるにつれ税率が高くなるため、所得が大きいほど、青色申告特別控除を使った差額は大きくなります。

このように税理士費用以上の恩恵が受けられるので、これが税理士費用分は実質無料となるというカラクリです。

さらに、支払った税理士費用は、来年の経費になるので、実質の負担は、もう少し減ると考えられます。

事業主用

とはいえ、自分でもできる

青色申告特別控除を適用するには、複式簿記での帳簿をつけることが条件で、同時にこれがネックだったりします。

ところが、最近の会計ソフトは、簿記の知識がなくても記帳がスムーズにできることに主眼をおいてるので、ハッキリ言って、複式簿記がわからなくても記帳は可能です!

ところが、それでも税理士に依頼するには二つのメリットがあります。

ポイント

・記帳する時間を事業に使える
・税務調査のリスクの回避

記帳する時間を事業に使える

 

税務調査のリスクの回避

じつは、税理士と素人の違いは決算書に現れるんです。それは何かというと、「事業主貸勘定」です。この勘定科目は、個人事業の決算書にしかない科目です。通常の企業会計では使いません。

 

この勘定科目をなぜ税務署が見ているかというと、、

事業主は、事業で得たお金で生活を営むのですが、通常の経理処理なら、現金や普通預金から生計費を引き出した場合、下のような仕訳をします。

簿記では、現金が減ったら右側に来て、その内容を示す科目が左側にきます。これは、経費の場合と一緒です。

じつは、この経費の場合と同じというのがポイントで、事業主貸勘定があまりに少ないと、税務署は、「経費にならないものも、経費にしているのでは?」と疑います。

 

 

事業主用

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