確定申告 所得税

なぜ、せどりで在庫が増えると税金が発生し、お金が増えないのか?

2019年12月25日

 

せどりで、「在庫が増えると税金がかかる」とか「キャッシュフローが悪くなる」って言いますよね?それは2段階の「仕組み」が働いてそうなるのですが、この仕組みを図解でわかりやすく解説します。

税務実務に18年従事した元ベテラン税理士事務所職員の私がお答えします。

せどりで失敗しないためには、いかに「お金」を残すかが重要です。在庫の仕組みを知らないと、お金はザルから水が漏れるようになくなります。

この記事でわかること

せどりで在庫商品が増えると、キャッシュフローが悪くなる→税金が発生するという2段階の仕組みで資金繰りを悪くします。その仕組みを図解をつかって解説します。

また、期末に在庫を増やさないための対策
電脳仕入れの意外な落とし穴についても解説しています。

 

在庫(ここでは期末の売れ残り)を抱えると、
次のような2段階の仕組みで資金を圧迫します

ポイント

①キャッシュフローが悪くなる

②税金の発生

では、
ひとつずつ見ていきましょう。

キャッシュフローが悪くなる

 

在庫がキャッシュフローを悪くするのは、
あなたも感覚的に感じているかもしれません。

物販は、無在庫で販売するにしても、
必ず先に仕入れが発生します。

仕入れ代金が先、売れてから入金

のサイクルを繰り返す以上、
売れない期間があればキャッシュフローを圧迫します。

在庫となっている商品は、
仕入れて一定期間経過しています。

そこから売れても、
入金されるまでにさらに一定期間経過します。

その間、仕入れた商品代金は、
現金化されないので、
これがキャッシュフローを悪くしているわけなんですね。

じつは、
このキャッシュフローが最大限に悪くなる時期があります。
いつだか、ご存知ですか?

それが、期末の時期です。

個人事業であれば、
12月末が期末となるのですが、
なぜこの時期にキャッシュフローが最大限悪くなるかというと、

税金を計算するうえでの「締日」になるからなんです。

そして、それが2段階目の理由でもあります。

税金の発生

下の図を見てください。
たとえば、8,000円で仕入れて10,000円で売れる商品があります。
商品➊、➋、➌は売れたので、今年の売上は30,000円です。入金も30,000円になります。

では、仕入れの方は、どうなるかというと、
➊、➋、➌、➍と4個仕入れたので、出金は32,000円です。

ただし、「会計上」経費になるのは、売れた分の➊、➋、➌だけで、24,000円です。

 

ここで税金を計算します。
仮に税率が10%とすると、

税金の計算

[利益の計算] 売上 30,000円 ー 仕入 24,000円 = 利益 6,000円
[税金の計算] 利益      6,000円 × 税率   10% = 税金 600円

仕入れても売れなければ、
経費とはならず、出費が32,000円あるのに、経費になっているのは24,000円となります。

じゃあ、お金はいくら残っているかというと、、、

お金の計算

入金 10,000円×3個=30,000円
出金      8,000円×4個=32,000円
残金 30,000円ー32,000円=▲2,000円

手元にお金がない、
むしろ赤字なのに税金は発生するという状況です。
期末在庫は資金ショートに拍車をかけます。

なぜ、棚卸が必要か?

期末の在庫商品を数えることを棚卸といいますが、
そもそも、なぜする必要があるのでしょうか?それには2つの理由があります。

売れ残りを把握して資金繰りをよくするため

棚卸は、仕入れたけどまだ売れてない商品です。
元をたどれば、現金が商品に姿を変えている状況。このあと売れて、入金があって再び現金に変わります。

資金繰りが苦しいのは、上述しましたが、この現金が商品に変わっている期間があるからなんです。

物販で成功している経営者の話で、「資金繰りが悪くなったら倉庫を確認しろ!」と言われるのはこのことなんですね。
それぐらい、棚卸(期末在庫)の確認は重要なんです。

会計上のきまりごとだから

会計上も期末在庫は棚卸商品として、売れなかった会計年度の経費からは一旦排除します。翌期に売れれば翌期の経費、翌々期に売れれば、翌々期の経費になります。

これは、正しい期間損益計算(正しく儲けを計算すること)のため、収益と費用は対応しなくてはいけないという考え方(「費用収益対応の原則」)によるものなんです。

では、対策はどうするかというと、、、

期末在庫の対策

期末在庫の対策は、
月並みですが、これしかありません。

ポイント

期末近くは仕入れをおさえる

不良在庫は処分する

 

期末近くは仕入れをおさえる

利益が思いのほかある場合、
税金を抑えようと、
経費として何かしら支出するという行動に出る人がいます。

必要な物品の購入ならいいのですが、
仕入れをするのは厳禁です。

その理由はもちろん、
上記で述べたような「期末在庫」になってしまうからです。

不良在庫は処分する

期末在庫がキャッシュフローを圧迫する理由はわかったと思います。

ですから、
不良在庫と呼べるような長期間滞留しているような在庫は、

キャッシュフローの点からも税金対策上の点からも
期末に処分するのも一手です。

今は、ヤフオクやメルカリなどの
オークションサイトやフリマアプリなどがあるので、

価格は下落しますが、
「在庫処分」「早期現金化」を同時に達成できます。

 

電脳仕入れの意外な落とし穴

最後に電脳仕入れをしている場合の
在庫の意外な落とし穴について、解説します。

電脳仕入れをしていると、
ネットで注文して、手元に届くまで、
タイムラグが発生します。

特に個人事業主の場合、
期末は12月31日になりますが、
この時期は年末年始休暇に係る時期ですよね。

ネットショップなども
年内発送は12月28日までとするようなところもあります。

たとえば、
発注したのは12月27日で、
届いたのが、年が明けて1月5日だったとします。

この場合、期末の在庫品を数える12月31日時点では、
手元にありません。

これ、よくある「棚卸もれ」です。

物販の税務調査では、
必ずチェックされる項目で、
うっかりも多いところですので、
注意してください。

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